【6月30日 AFP】オーストラリアで、カンガルーに爆発物を詰め込んで警察官に向けて放つ計画を共謀したとして訴追された、当時18歳だったセブデット・ベシム(Sevdet Besim)被告が30日、テロ行為を計画した罪を認めた。最高で終身刑が言い渡される可能性がある。

 ベシム被告は昨年、第1次世界大戦(World War I)中のオーストラリア軍兵士を追悼する4月25日の「アンザック・デー(Anzac Day)」で、警察官を自動車で追い回し、斬首した後に、銃を乱射するという計画を立てていたとして、メルボルン(Melbourne)で逮捕された。

 ビクトリア(Victoria)州最高裁の広報担当者はAFPに対し、ベシム被告が「テロ行為を計画またはその準備をした」罪を認めたと述べた。同罪の最高刑は終身刑と定められている。

 この事件をめぐっては昨年、英イングランド(England)北部の自宅から、ベシム被告と暗号化されたメッセージで計画を共謀していたとして、英国の14歳の少年が禁錮5年の実刑判決を受けている。テロの罪での有罪判決としては英国で最年少の事例となった。

 オーストラリアの検察当局は、ベシム被告がカンガルーを使った攻撃についてオンラインでやり取りしていたと主張。またオーストラリア放送協会(ABC)は裁判文書の内容として、2人は、プラスチック爆弾を詰め込み、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」のシンボルを描いたカンガルーを警察官に向けて放つ計画についても話していたと報じている。(c)AFP