【6月29日 AFP】(写真追加)アフガニスタンの旧支配勢力タリバン(Taliban)は同国南部で、警察に内部から壊滅的な攻撃を仕掛けるために子どもの性奴隷を使っている。現地語で「少年遊び」を意味する「バチャ・バジ」と呼ばれる慣習を利用して、性的対象となるような少年を警察に潜り込ませ攻撃させていると、複数の関係者や生存者がAFPに語った。

 古くから続くこの慣習はアフガニスタン全土に存在するが、最も定着しているのは南部のウルズガン(Uruzgan)州だろう。同州ではひげのない少年たちが、大きな権力を持つ警察幹部らの性欲の対象になっている。

 タリバンが警察内部に入り込む攻撃のためにこうした少年を使っているのはこの2年ほどだ。州当局によると今年1月から4月の間だけでも、そうした攻撃を少なくとも6回遂行し、何百人もの警官が殺害された。

「タリバンは美しくハンサムな少年たちを、検問所に潜入して警官を殺したり薬漬けにしたりするために送り込んでいる。彼らは警察の最大の弱みはバチャ・バジだと分かっている」と同州の元警察署長は言う。彼は4月、治安の悪化を受けて異動させられた。また同州のある高官は「バチャ・バジよりも自爆攻撃を取り締まるほうが簡単だ」と語った。