【6月29日 AFP】家具販売最大手のスウェーデンのイケア(IKEA)は28日、北米で販売した収納チェストなど3500万個余りを自主回収すると発表した。米国ではこれらの製品の転倒事故で子供6人が死亡している。

 イケアと米国、カナダ両国の製品安全当局によると、対象となるのは米国で販売した「MALM(マルム)」シリーズのチェストとドレッサー800万個、子供用と大人用のチェストとドレッサー2100万個、およびカナダで販売した660万個。米国で回収する製品は2002年から2016年6月の期間に製造されたものとしている。

 イケア・ノースアメリカ(Ikea North America)は声明で、これらの製品は「壁にしっかり固定されていない場合、安定が悪く、転倒して子供が下敷きになり、死傷する恐れがある」と説明している。

 カナダでは死亡事故は出ていないが、1993年以降、当局がイケア製品の自主回収をたびたび行っている。

 消費者製品安全委員会(CPSC)によれば、米国では2014年2月にマルムの引き出し6段型チェストの下敷きになり2歳の男児が、同年6月には3段型チェストの下敷きになり生後23か月の男児がそれぞれ死亡。今年2月にも6段型チェストが倒れて生後22か月の男児が圧死している。(c)AFP/Carlos HAMANN