【6月28日 AFP】サッカー元アルゼンチン代表のレジェンド、ディエゴ・マラドーナ(Diego Maradona)氏が27日、代表引退を表明したリオネル・メッシ(Lionel Messi)に思いとどまるよう訴えた。

 マラドーナ氏はアルゼンチン紙ラ・ナシオン(La Nacion)に対して「メッシは代表にとどまらなければならない。今後もプレーし続けるのだから、とどまるべきだ」とコメント。そして2018年に開催されるW杯ロシア大会(2018 World Cup)で「彼は世界チャンピオンになれる」と語った。

 現在29歳のメッシは、世界最高の選手として広く知れ渡っているが、アルゼンチン代表では決勝の舞台で4度も敗れており、26日のコパ・アメリカ・センテナリオ(Copa America Centenario USA 2016)決勝でチリに敗れたあと、報道陣に対して代表引退を表明していた。

 1986年のW杯メキシコ大会で優勝を果たしているマラドーナ氏は、アルゼンチン代表がタイトルから遠ざかっているのはアルゼンチンサッカー協会(AFA)の責任との見解を示し、自分たちの無能さを隠すため、メッシに敗北の責任を取らせたとしている。

 マラドーナ氏は「人々はメッシが去らなければならないと言うが、アルゼンチンのサッカーがどうして悲惨な状況に陥っているのかについて、現実から目をそらしているだけだ」と語った。

 代表引退を表明したメッシに対しては、アルゼンチンのマウリシオ・マクリ(Mauricio Macri)大統領も撤回に向けて説得に乗り出しており、広報担当者はAFPに対し、「大統領はメッシと連絡を取り、代表チームでのパフォーマンスを誇りに思っていると伝え、批判を無視するよう求めた」と明かしている。(c)AFP