【6月27日 AFP】インド北東部のビハール(Bihar)州で、卒業試験で州内トップの成績を収めたものの、カンニングをした疑いが持たれている女子生徒(17)が逮捕された。当局関係者が26日に明かした。

 警察がこれまでに逮捕したのは、上級中等学校2年生の文系の試験で州内トップの成績となった女子生徒を含めた計18人。その他、成績優秀だった多くの生徒に逮捕状が出ている。

 当局は今月、少女がテレビレポーターに質問を受けた際、彼女が学んだ「政治学」の科目名のスペリングを正しく言うことができなかったばかりか、これは料理に関係のある科目だと思うと答えたことから、少女に疑いを持ったという。スキャンダルが持ち上がる中、ビハール州の学校試験委員会が再試験と面接を命令。少女は再試の直後の25日、逮捕された。

 貧しいビハール州では、貧困家庭を中心に大勢の子どもたちが卒業試験をキャリアの成功に不可欠なものと捉えており、生徒たちは大きなプレッシャーにさらされている。

 同州では昨年、良い点を取らせようと必死な親や関係者らが、学校の屋外の壁によじ登り、テキストやメモを受験中の生徒に渡そうとしている映像がテレビで流れ、教師や教育当局は大恥をかかされた。州当局は全州で数十万人の生徒が受けた今回の卒業試験でカンニングの撲滅を迫られている。(c)AFP