【6月27日 AFP】(更新)ローマ・カトリック教会のフランシスコ(Francis)法王は26日、キリスト教徒とローマ・カトリック教会は同性愛者の人々に対してこれまでの待遇を謝罪し、許しを請うべきだと語った。

 フランシスコ法王はアルメニア訪問を終えて帰国途上の機内で、ドイツ人のラインハルト・マルクス(Reinhard Marx)枢機卿がカトリック教会は同性愛者の人々への対応を謝罪する必要があると述べたことについて同意するかと記者団から問われ、次のように答えた。

「われわれキリスト教徒には、謝らねばならないことがたくさんある。今回のこと(同性愛者の待遇)に限らないが、私たちは許しを乞わなければならない。謝罪するだけでなく——許しを」

 さらに法王は、「そうした状態(同性愛)の人が善良な人物で、神を求めているとしたら、その人を裁く資格が私たちにあるだろうか」と付け加えた。

 この発言は、以前話題を呼んだ「私に裁く資格があるだろうか」との発言を繰り返したもの。前回の発言はバチカンがフランシスコ法王の下で同性愛者のコミュニティーに対し、より融和的なアプローチを取ろうとしている可能性を初めて示唆したととらえられたが、教会内の保守派からは直ちに批判の声が出ていた。

 法王はまた、「カトリック教会が謝罪すべき対象は、傷つけられてきた同性愛者たちだけではない。貧しい人々や、搾取されてきた女性たち、労働を強いられてきた子どもたちにも、教会は謝らなければならない」とも述べた。(c)AFP