【6月25日 AFP】欧州連合(EU)離脱の是非を問う国民投票で離脱派が勝利したことについて、25日の英国の新聞各紙の論調は、離脱と残留の間で世論が割れたことを反映して投票結果への歓迎と今後への不安に二極化した。

 発行部数が多く、EUに懐疑的な姿勢を取るデーリー・メール(Daily Mail)は1面に「よくやった、英国!」という見出しを載せ、「静かな英国民が、思い上がった、実態を把握していない政治家らや人をばかにしたブリュッセル(Brussels)のエリートに対して立ち上がった日だ」とつけ加えた。

 EU離脱を歓迎する見出しは他にもある。デーリー・エクスプレス(Daily Express)は「私たちはEUから離れた」「輝かしい勝利」と書き、タイムズ(The Times)は「ブレグジット(英国のEU離脱)地震」と呼んだ。

 また、デーリー・テレグラフ(Daily Telegraph)は1面に「新しい英国の誕生」と載せ、社説で「2016年6月23日は、英国民が自国を管理する力を投票によって取り戻した日として永遠に記憶されるだろう」と述べて投票結果を歓迎した。

 一方、親EU派は、大衆紙デーリー・ミラー(Daily Mirror)が暗い調子で「今いったい何が起きているのか?」と1面に書いた。

 英紙ガーディアン(Guardian)は、国民投票の結果を受けて辞意を表明したデービッド・キャメロン(David Cameron)英首相の写真の上に「終わった。そして退場」と書き、社説で「英国は政策や経済の転換を余儀なくされる非常に危険な旅に乗り出した」と述べた。

 スコットランド(Scotland)では、各紙が英国からの独立の是非を問う国民投票の可能性について大きく扱い、現地紙スコティッシュ・デイリーメール(Scottish Daily Mail)は「非連合王国」と見出しをつけた。(c)AFP