【6月25日 AFP】米大統領選で民主党の指名獲得が絶望的となったバーニー・サンダース(Bernie Sanders)上院議員(74)は24日、11月の米大統領選では民主党指名獲得を確実にしたヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)前国務長官に投票すると述べた。ただし、正式な支持表明は避けた。

 民主党予備選でクリントン氏を相手に驚くほどの善戦を展開したサンダース氏は、米ニュース専門放送局MSNBCの番組でライバルのクリントン氏に投票するかどうかを問われ、「イエス」と答えた。

「大切なのは、ドナルド・トランプ(Donald Trump)を打ち負かすためなら、私はできることを何でもするということだ」。サンダース氏はこう述べ、共和党候補指名を確実にした不動産王トランプ氏の選挙戦は「偏見」に基づいていると非難。「トランプ氏が大統領に選出されたら、さまざまな意味で、米国にとっては大惨事となる」と語った。

 ただ、サンダース氏はクリントン氏への称賛や予備選からの撤退を口にすることはなく、クリントン氏の政策をもっと左派寄りにするべく影響力を行使して、「民主党がウォール街(Wall Street)ではなく労働者を代表する党になるよう確認する」と述べた。

 民主党の予備選・党員集会は既に全日程が終了し、クリントン氏が指名を確実にしているが、サンダース氏はまだ撤退表明をせず、7月にフィラデルフィア(Philadelphia)で開催される民主党党大会まで選挙活動を継続する意向を繰り返し強調している。

 サンダース氏は同日、米CBSテレビの番組でクリントン氏への支持表明について尋ねられ、「(クリントン氏が)表明するべきだと私が考えていることを、彼女はまだ言っていないから(支持表明はしない)」と述べた。(c)AFP/Michael Mathes