【6月24日 AFP】英国で行われた欧州連合(EU)離脱の是非を問う国民投票で離脱派が勝利したことを受け、24日、英通貨ポンドが31年ぶりの安値を記録するなど、金融・株式から石油まで世界市場には混乱と先行き不安が広がっている。

 英イングランド銀行(中央銀行、BOE)のマーク・カーニー(Mark Carney)総裁は24日のテレビ声明で「市場の円滑な動きを支えるために2500億ポンド(約35兆8000億円)を追加供給する用意がある」と述べた。また外貨についても「必要であれば、かなりの流動性を供給できる」と語った。

 同銀は国民投票の結果を受け、金融市場の安定を確保するために「必要なあらゆる手段」を講じると述べていた。

 24日の欧州株式市場やポンドは、取引開始直後から軒並み急落し荒れている。英株式市場のFTSE100種総合株価指数は一時、前日比5.0%下げ、ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド(RBS)、バークレイズ(Barclays)、ロイズ・バンキング・グループ(Lloyds Banking Group)といった大手銀行の株価は一時、4分の1近くまで下がった。

 ユーロ圏への影響はさらに大きく、フランスのCAC40種指数は10%以上下落、ドイツ株式指数(DAX)も一時10%安となった。(c)AFP