【6月24日 AFP】米海兵隊は23日、第2次世界大戦(World War II)末期の硫黄島で星条旗を掲げる米兵らを捉えた写真について、写っている米兵の1人は人違いだったと終戦から70年以上を経て初めて認めた。

 有名なこの写真は1945年2月、AP通信(Associated Press)のカメラマンだったジョー・ローゼンタール(Joe Rosenthal)氏が日本軍と米軍の激戦地となった硫黄島の山頂で星条旗を掲げる海兵隊員6人の姿を収めたもの。

 以後6人は米海兵隊史における伝説となり、首都ワシントン(Washington D.C.)郊外のアーリントン国立墓地(Arlington National Cemetery)にはローゼンタール氏の写真を基に建立された6人の巨大な記念碑がある。

 だが、そのうちの1人で衛生兵だったジョン・ブラッドリー(John Bradley)氏については、ローゼンタール氏が写真を撮影した時にその場にいなかったことが後に分かった。ブラッドリー氏は、その数時間前に別の星条旗を掲げる補助をしていたという。

 海兵隊もローゼンタール氏による象徴的な写真のなかにブラッドリー氏は含まれていなかったと確信するに至ったとの声明を発表。証拠品などを検証した結果、実際に写真に写っていたのはミシガン(Michigan)州デトロイト(Detroit)出身の1等兵ハロルド・シュルツ(Harold Schultz)氏とみられると明らかにした。

 海兵隊は、米ケーブルテレビ(CATV)のスミソニアン・チャンネル(Smithsonian Channel)がローゼンタール氏の写真に写っていた米兵たちの身元を検証するドキュメンタリー番組を制作したことを機に調査を行っていた。

 ローゼンタール氏の写真をめぐっては、ブラッドリー氏の息子のジェームズ・ブラッドリー(James Bradley)氏が写真に登場する米兵たちの人生を追ったノンフィクション「父親たちの星条旗(Flags of our Fathers)」を執筆。この作品は同名タイトルでクリント・イーストウッド(Clint Eastwood)監督によって映画化もされている。

 ジェームズ氏は出版社を通じて、改訂版の後書きに新たな事実を反映させる意向を示している。(c)AFP