【6月18日 AFP】地雷によって命を落としたり手足の自由を奪われたりする人は世界中で後を絶たないが、地雷探知に大活躍しているのがタンザニアのモロゴロ(Morogoro)に拠点を置く非政府組織(NPO)「APOPO」が訓練しているアフリカオニネズミだ。

 訓練されたアフリカオニネズミは、金属探知機などを使用した従来の方法よりはるかに短時間で地雷を探知することができる。金属探知機は金属くずなど、地中のあらゆる金属に反応してしまうために時間も労力もかかるからだ。

 APOPOは訓練を終えたアフリカオニネズミをカンボジア、ラオス、ベトナム、モザンビークなどの地雷埋設地域に配備しており、これまで6万9269個の地雷探知に貢献してきた。探知されたこれらの地雷は各国の当局が処理した。

 地雷を除去すれば、それまで地雷を踏むリスクのせいで利用できなかった土地が開墾・利用できるようになる。このため農業従事者や市民にとっても極めて大きな意味を持つ。

 APOPOではさらに、アフリカオニネズミに結核菌の臭いを嗅ぎ出す訓練も行っている。(c)AFP