【6月16日 AFP】サッカー元アルゼンチン代表のディエゴ・マラドーナ(Diego Maradona)氏が15日、アルゼンチンサッカーが陥っている危機について言及し、窮地を救う魔法の杖は持っていないとしながらも、解決に向けて関係各位の間を取り持つことはすると話した。

 アルゼンチンサッカー協会(AFA)は、長年会長を務めたフリオ・グロンドーナ(Julio Grondona)氏が2014年に死去して以来、内部の権力闘争が原因で機能不全に陥っており、国内の強豪クラブが要望している将来のスーパーリーグ設立に向けた話し合いも暗礁に乗り上げている。

 そのなかで、国際サッカー連盟(FIFA)のジャンニ・インファンティーノ(Gianni Infantino)会長は先日、アルゼンチンにW杯のトロフィーをもたらし、代表監督を務めたこともあるマラドーナ氏に、状況の打破に向けた協力を要請していた。

 このことについて、アルゼンチンへ帰国したマラドーナ氏は、まずは休暇を取るとしながらも、その後には「いろいろな関係当事者と話をする」とコメントした。

 現在55歳のマラドーナ氏は、「新しい方式に反対ではない」と強豪クラブが求めるスーパーリーグ設立に前向きな姿勢をみせつつ、次のように話した。

「私は魔法の杖は持っていない。賛成と反対の意見を比較検討して、誠実な人々、アルゼンチンのサッカーを愛する人々と話をする必要がある」

 FIFAの広報も会長がマラドーナ氏に協力を要請したことを明かし、「アルゼンチンサッカーの統制に向けた、持続可能な解決策を見出す過程を、FIFAは全力で援助、支援する。ディエゴ・マラドーナ氏も、手助けを申し出てくれた」と話した。(c)AFP