【6月15日 AFP】今月、44個目の名誉博士号を授与されたトルコのレジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領は、学位授与式用の正装で演説をするのをこよなく愛しているが、その大統領に、学歴詐称の疑惑が浮上している。

 エルドアン大統領と大統領府はこの疑惑を全面的に否定しているが、同様の疑惑はたびたび浮上しいる。今回の申し立ては、冷やかしの類いではなく、エルドアン大統領が4年生大学の学位を取得していなければ、大統領職を辞職しなければならないと訴えるものだ。

■「学位証書提示か辞職を」

 エルドアン大統領の公式経歴によると、同大統領はイスタンブール(Istanbul)のマルマラ大学(Marmara University)の経済・行政科学学部で4年間学び、1981年に学位を取得したとされている。

 しかし、トルコの大学教授連盟「UNIVDER」は先週、エルドアン大統領は(4年制大学の)学位を取得しておらず、カレッジの卒業証書と同等のものしか持っていないと主張した。UNIVDERによると、エルドアン氏が学んだ教育機関は、エルドアン氏の卒業から2年後の1983年に初めて、マルマラ大学の一部に取り込まれたという。

 元検察官で現在はトルコの治安判事協会の会長を務めるオメル・ファルク・エミナガオグル(Omer Faruk Eminagaoglu)氏は、アンカラ(Ankara)の検察当局とトルコの選挙管理員会に対し、この問題によりエルドアン氏は大統領職の資格を失うため、ただちに失職しなければならないとの申し立てを行った。(c)AFP/Burak AKINCI