【6月14日 AFP】フィリピンは戦争を布告する――。交流サイト(SNS)最大手の米フェイスブック(Facebook)は12日のフィリピン独立記念日を祝おうとフィリピン国旗の画像を投稿したものの、誤って旗の配色を同国で「戦争状態」を意味する上下逆にしてしまい、不手際があったとして謝罪した。

 フェイスブックはこの日、フィリピン国旗の画像に「Happy Independence Day(独立記念日、おめでとう)」というメッセージを添えた投稿をしたが、通常の国旗では上が青、下が赤のところ、画像では上が赤、下が青になっていた。フィリピンで上下の配色が逆の国旗は公式に、国が戦争状態にあることを意味する。

 AFPが13日入手したフェイスブックの声明は「意図的なものではなく、申し訳なく思っている。独立記念日に人々を結び付けようとして、過ちを犯してしまった」と述べている。同社は世界各国の記念日などに当たり、祝意を表するため決まってメッセージを送っている。

 SNSの熱心な利用者が多いフィリピンでは、フェイスブックの今回の失態は怒りとユーモアを交えて受け止められた。

 とはいえ、人権活動家のヨナス・バガス(Jonas Bagas)氏は、次期大統領のロドリゴ・ドゥテルテ(Rodrigo Duterte)氏が犯罪撲滅のためとして、治安関係者による犯罪者の殺害を容認する方針を掲げていることに絡め、「わが国にはもうすぐ、タイムラインを埋め尽くし、街を悩ましている人間のくずを一掃するとして射殺命令と報奨金が導入される。独立記念日おめでとう、フィリピン人。われわれが今暮らしているのは、なんと奇妙な国なんだ」とフェイスブックに記している。(c)AFP