【6月13日 AFP】男子テニスのアンディ・マレー(Andy Murray、英国)は12日、2年前に師弟関係を解消したイワン・レンドル(Ivan Lendl)コーチに、再び師事すると発表した。マレーは、この決断が王者ノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)の牙城を崩す起爆剤になれば良いと考えている。

 マレーは先日も、全仏オープン(French Open 2016)決勝でジョコビッチに敗れ、同対戦カードでの戦績も10勝24敗に後退した。直近の15試合では、マレーが13敗を喫している。

 しかし、レンドル氏の指導を受けていた2年間、マレーはキャリアの黄金期に到達。2012年の全米オープン(US Open Tennis Championships 2012)とロンドン五輪で優勝したマレーは、翌年のウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2013)で、英国男子77年ぶりの大会制覇を経験していた。

 マレーは当時、ジョコビッチを破ってこれら全タイトルを獲得したこともあり、12日、エイゴン選手権(AEGON Championships 2016)の会場で取材に応じたマレーは「もちろん僕らは、ノバク対策に取り掛かるだろう。四大大会(グランドスラム)のタイトルを目指す中、現段階で最も可能性が高いのはノバクとの対戦だからね」と話している。

「それが(師弟関係復活の)大きな目的だ。自分のゲームをレベルアップできるかにかかっている。最強の選手を前にしたとき、その力が出せるように準備しなければならないし、もちろん一試合だけの話ではない」

「僕は順調に進歩していると思うけど、イワンが手を貸してくれると助かる。メンタルの問題だけではないと思う。ノバクは良いテニスをしている、つまるところはそれだ」

「直近の対戦では、僕もそこまで悪くなかった。良い点もたくさんあったんだ」

「彼に勝てる日も近いと思う。そこで、イワンがいくつか修正点を指摘してくれるだろう」

 レンドル氏は2年前、ATPツアーの過密スケジュールの中で、コーチ業には必要以上の時間を割きたくないと主張したため、マレーは師弟関係を解消する決断を下した。

 しかし、今年5月にアメリー・モウレズモ(Amelie Mauresmo)コーチとチームを解消した後、マレーはレンドル氏に再び連絡し、すぐに話がまとまったという。(c)AFP/Steven GRIFFITHS