【6月12日 AFP】国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)の最高指導者アイマン・ザワヒリ(Ayman al-Zawahiri)容疑者が、アフガニスタンの旧支配勢力タリバン(Taliban)の新最高指導者ハイバトゥラ・アクンザダ(Haibatullah Akhundzada)師に忠誠を誓った。アクンザダ師は知名度の低い聖職者だが、前指導者のアクタル・マンスール(Akhtar Mansour)師が米軍の無人機攻撃で死亡したことを受け、後継者に指名された。

 米テロ組織監視団体「SITEインテリジェンス・グループ(SITE Intelligence Group)」が11日、インターネット上に投稿された14分間にわたるザワヒリ容疑者の肉声と動画のメッセージを確認した。

 SITEによると、ザワヒリ容疑者は「侵略され奪われたムスリム(イスラム教徒)の土地を隅々まで解放するためのジハード(聖戦)で(アクンザダ師に)忠誠を誓う」と語っている。その上で、アクンザダ師について「信仰者の首長」で「正当な」カリフ(預言者ムハンマドの後継者)と述べているという。

 アルカイダはアフガニスタンで同じく勢力拡大を図る過激派組織「イスラム国(IS)」と対立を深めているが、その一方でタリバンは2001年に政権を追われてからアフガン国内でゲリラ戦を展開している。ザワヒリ容疑者は、14年にシリアとイラクにまたがる「「カリフ制国家」の樹立を宣言したISに強硬な対決姿勢を示している。(c)AFP/Mohamed Hasni