【6月11日 AFP】米国のバラク・オバマ(Barack Obama)大統領は、勢力を回復しつつあるアフガニスタンの旧支配勢力タリバン(Taliban)を掃討すべく、米軍に対し、アフガニスタン軍と連携してより直接的な関与を深めるよう命じた。政府高官が10日、明らかにした。

 アフガニスタン駐留米軍は2015年初頭から顧問的な役割に徹しており、自衛目的またはアフガニスタン軍の防衛を目的とした場合にしか、タリバンを標的にした攻撃を認められていない。だが今回の命令により、米軍はタリバンへの攻撃についてアフガニスタン側の部隊とより緊密に連携できるようになる。

 アシュトン・カーター(Ashton Carter)米国防長官は「『春の攻勢』の時期にある今、単に受動的に対応するのではなく、現在、わが軍が現地で展開する戦力をいっそう活用するということだ」と述べた。

 ある政府高官はAFPに対し、米軍はアフガニスタンをより積極的に支援することになると述べ、より緊密な空爆支援の提供および地上戦でのアフガニスタン軍への同行を計画していると説明した。一方で「タリバンに対して全面的に攻勢を仕掛けることを意味するものではない」とくぎを刺した。(c)AFP/Andrew BEATTY, Thomas WATKINS