【6月11日 AFP】ペルー大統領選の決選投票でケイコ・フジモリ(Keiko Fujimori)氏(41)は10日、大接戦となっていた対立候補のペドロ・パブロ・クチンスキ(Pedro Pablo Kuczynski)元首相(77)に敗北したことを認めた。5日間にわたって続けられていた疑問票の審査も終了する。

 フジモリ氏は自身が率いる中道右派の野党「フエルサ・ポプラル(Fuerza Popular)」の議員らを前に「民主主義の精神に従って、この結果を受け入れる」と述べた。同党は7月後半に開会する議会で過半数の議席を確保している。

 政治アナリストや自党議員らからは選挙特別裁判所での疑問票の審査を経ても逆転勝利は不可能との見方が出ていたが、フジモリ氏はこれまで敗北を認めるのを拒んでいた。一方のクチンスキ氏は、勝利を確実にしながらも明確な勝利宣言は行っていない。

 得票率は一部の疑問票を残した時点で、ウォール街で銀行家として働いた経歴も持つクチンスキ氏が50.12%、収監中のアルベルト・フジモリ(Alberto Fujimori)元大統領の長女であるケイコ氏が49.88%。

 クチンスキ氏は9日、最終結果を受けて「私たちの国の未来のために力を合わせる時が来た」と国民に団結を呼び掛けた。(c)AFP