【6月5日 AFP】ナイジェリアとの国境に近いニジェールの町ボッソ(Bosso)で3日夜、イスラム過激派組織ボコ・ハラム(Boko Haram)の戦闘員数百人が軍の駐屯地を襲撃し、兵士32人が死亡、67人が負傷した。ニジェール国防省が4日発表した。

 死亡した兵士の内訳はニジェール兵が30人、ナイジェリア兵が2人。ニジェール国内でのボコ・ハラムによる死傷者としては過去最悪の規模となった。ニジェール防衛省は、この死傷者数は暫定的な数字だとしている。またボコ・ハラム側にも数人の死傷者が出て、遺体と負傷者は現場から運び出されたという。

 ニジェールの治安当局筋は、「ボコ・ハラムはボッソを一時的に制圧したが、その後撃退された」と語った。ニジェール防衛省は「現在、状況は制御されており、事態は沈静化した」と述べ、陸と空から「掃討作戦」が行われていると付け加えた。

 ニジェール南西部は2015年2月以降、ボコ・ハラムによる攻撃に悩まされている。ボコ・ハラムは本拠地の隣国ナイジェリアから国境を越えて周辺国で頻繁に襲撃事件を起こしている。(c)AFP/Boureima HAMA