【6月4日 AFP】ナミビア環境省は3日、11月に終わる狩猟シーズンにクロサイ3頭を狩猟できるライセンスのオークションを行うと発表し、狩猟愛好家に参加を呼びかけた。ナミビア政府は以前にも同様のオークションを行って世界中から非難を浴びたことがある。

 昨年は35万ドル(約3700万円)を払ってライセンスを手に入れた米国人ハンターが高性能ライフルでクロサイを殺した。誤って別の動物を殺さないよう狩猟には政府関係者が同行したという。

 2012年以降、毎年サイの個体の狩猟ライセンスを販売しているナミビア政府は、狩猟が許可されるのは若いサイに危害を加える繁殖年齢を過ぎた個体で、狩猟ライセンス販売による利益は自然保護や密猟対策に利用していると説明している。

 ナミビア環境省の3日の発表によると、ナミビア国民が所有する会社や、プロのハンターとして登録されているナミビア人を雇用している会社は値引きされるという。

 同国環境省のロメオ・ムユンダ(Romeo Muyunda)報道官はAFPに「私たちは正しいことを行っていると感じている」と語り、「わが国には独自の法律があり、法律に違反することは何一つ行っていない。むしろ、わが国の憲法は政府が国民に力を与えることを認めている」と述べ、オークションは正当なものだと主張した。

 ムユンダ報道官はまた、「オークションで十分な利益が上がることを望むが、以前のように物議を醸すことはないよう願っている」と話した。

 アジアの一部の国ではサイの角に医学的効用があるとされているため、その需要に応えるため、ナミビアの隣国南アフリカでは昨年1200頭近くのサイが密猟された。(c)AFP