【6月2日 AFP】(更新)タイ当局は2日、物議を醸している同国西部カンチャナブリ(Kanchanaburi)の仏教寺院「タイガーテンプル(Wat Pha Luang Ta Bua)」で、トラの毛皮や牙を持ち去ろうとした僧侶を取り押さえた。また、僧侶の宿舎からは動物の体の一部が多数、発見された。

 裁判所は、寺院が野生動物の違法な取引などに関与していたとして、100頭以上の成体のトラを移送する命令を出した。これを受けて5月30日以降、寺院には数十人の警察官や野生生物の当局者らが常駐しており、1日には冷凍室から数十頭の赤ちゃんトラの死骸が見つかっていた。

 野生生物当局の副局長はAFPに「きょう、寺院から去ろうとした車から、トラの毛皮などを発見した」と語った。

 さらに僧侶の宿舎の捜索で、トラの毛皮や、「医薬品に使うためのトラの全身や一部の臓器」が保管された瓶およそ20個を発見。他にも、生きたライオン、サイチョウ、マレーグマ、バンテン(絶滅の恐れのある野牛)が見つかった。(c)AFP