【6月2日 AFP】西アフリカ・モーリタニアの首都ヌアクショット(Nouakchott)で1日、イスラム教の喜捨(ザカート)の施しとして現金を受け取るために並んでいた人が次々と転倒する事故があり、高齢の女性少なくとも8人が圧死した。病院関係者がAFPに明らかにした。

 イスラム教では財産に余裕のある人が貧しい人に施しをする喜捨が信者の義務の一つとされている。この日は実業家の男性が現金を配る催しをしていて、中庭の入り口前に貧しい男女数百人が列をつくっていた。いったん転倒が始まるとたちまち収拾がつかなくなったという。

 病院関係者によると、負傷者らは市内の主要病院に搬送された。死者のほかに20人以上のけが人が出たという。

 喜捨は大半のイスラム諸国では国が組織して行われているが、モーリタニアでは裕福な人が直接、貧しい人らに金品を渡している。(c)AFP