【6月1日 AFP】米オハイオ(Ohio)州シンシナティ動物園(Cincinnati Zoo)で、ゴリラ舎の中に転落した男児を守るためとして、絶滅危惧種のゴリラが射殺された問題で、同州警察は5月31日、事件性の有無を調べるための捜査を開始した。地元検察当局が発表した。

 シンシナティ動物園では5月28日、4歳の男児が柵をすり抜けてゴリラ舎内の堀に転落したことを受け、体重約180キロ、17歳の雄ゴリラ「ハランベ(Harambe)」が職員によって射殺された。

 事故の様子を携帯電話で撮影した動画は米メディアで繰り返し流され、話題を呼んだ。動画では、ハランベが男児に対して一見穏やかに接していたかと思うと、堀の中で男児を手荒に引きずり回す様子が映されていた。

 動画を見た人々からは、ハランベを射殺するべきではなかったとする非難の声が次々と上がっている他、ネット上では男児の母親の注意不足を厳しく批判する投稿も相次いでいる。

 一方シンシナティ動物園の園長は、ハランベを射殺したのは男児の命が危険にさらされていたためで、誤った判断ではなかったと主張している。(c)AFP