【6月1日 AFP】全仏オープンテニス(French Open 2016)では31日、雨中での試合を余儀なくされたトップ選手らが怒りをあらわにした一方で、男女第1シードのノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)とセレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)は、いつまで経っても次のラウンドに進めずにいる。

 女子シングルス4回戦ではこの日、第2シードのアニエスカ・ラドワンスカ(Agnieszka Radwanska、ポーランド)と第6シードのシモナ・ハレプ(Simona Halep、ルーマニア)が、ともに一時リードを奪いながらも敗退を喫した。

 全仏で予定されていた全試合が16年ぶりに順延となった翌日、じめじめとして肌寒いローラン・ギャロス・スタジアム(Stade Roland Garros)で、ラドワンスカとハレプの両選手は、強まったり弱まったりする雨の中でプレーすることを強いられた。

 29日の段階で、世界ランク102位のツベタナ・ピロンコバ(Tsvetana Pironkova、ブルガリア)を相手に、6-2、3-0のリードを奪っていたラドワンスカだが、31日に試合が再開したとたん10ゲームを連取され、6-2、3-6、3-6で、まさかの逆転負けを喫した。

 ラドワンスカは試合後、「雨の中でプレーさせられたことに、驚きと怒りの気持ちでいっぱいです。これは賞金総額1万ドル(約110万円)の小規模大会ではなく、四大大会(グランドスラム)ですよ」と全仏の主催者を非難した。

「選手を雨の中でプレーさせるなんて。でも、あの方々は私たちの意見など気にしないでしょう。他に守りたいものがあるのでしょうね」