【5月31日 AFP】オーストラリア・サウスオーストラリア(South Australia)州の自転車道でサイクリングをしていた女性が、突然現れたカンガルーに胸を踏み台代わりに蹴られ、体内で豊胸バッグが破裂するなどの被害を受けた。

 被害に遭ったのは、サイクリングを楽しんでいたシャロン・ハインリッヒ(Sharon Heinrich)さん(45)と友人の女性、ヘレン・ソルター(Helen Salter)さんの2人。アデレード(Adelaide)に近い渓谷クレア・バレー(Clare Valley)の自転車専用道路「リースリング・トレイル(Riesling Trail)」を走っていたところ、「かわいらしい」カンガルーが土手から現れたかと思うとジャンプして、ハインリッヒさんの体の上に跳び乗った。

 地元メディアの取材に対し、ハインリッヒさんはこのカンガルーを「スキップ(Skip)」と名付け、「『まあ、かわいい!』と思ったらもう、私の上に乗っていた。私の身長は163センチだけど、カンガルーはもっと大きくて、すごく重かった。私に跳び乗ったと思ったら、今度は踏み台にして跳ねて行った。これがもっと痛かった」と語った。

 カンガルーは次に、ソルターさんの上に跳び乗った。ハインリッヒさんはオーストラリア放送協会(ABC)に「カンガルーは私たちの自転車にぶつかって、私の体を踏み台代わりにし、ヘレンを自転車から振り落として荒野へ去って行ったわ」と述べた。

 ハインリッヒさんは豊胸手術で胸に入れていた豊胸バッグが破裂した他、ろっ骨3本にひびが入り、擦り傷を負い、脚にしびれが残っている。ソルターさんは脳振とうを起こし、むち打ちになった。

 豊胸バッグについては「シリコンと生理食塩水でできていたもので、食塩水は体内で消えていったからいいけど、シリコンはひびの入ったろっ骨のすぐ上で凝固してしまってすごく痛い」と語った。ハインリッヒさんは今週アデレードで手術を受ける予定だという。(c)AFP