【5月31日 AFP】妻で女優兼モデルのアンバー・ハード(Amber Heard)から離婚を申請され、家庭内暴力(DV)を受けていたと訴えられた米俳優ジョニー・デップ(Johnny Depp)に対して、家族や友人、元妻から擁護のコメントが相次いでいる。

 娘で女優のリリーローズ(Lily-Rose Depp)、リリーローズの母親でデップの長年のパートナーだった仏女優ヴァネッサ・パラディ(Vanessa Paradis)に続き声を上げたのは、著名俳優兼映画監督で英コメディーグループ「モンティ・パイソン(Monty Python)」のメンバーのテリー・ギリアム(Terry Gilliam)ら友人たち。

 ギリアムはツイッター(Twitter)で、「ジョニー・デップの多くの友人たちと同じく私も、アンバーが思っていたより演技のうまい女優だということが分かってきた」と投稿し、他のユーザーの反発を招いた。

 ギリアムの投稿には、米エンターテイメント情報サイト「The Wrap」が29日に掲載した、コメディアンのダグ・スタンホープ(Doug Stanhope)によるコラムへのリンクがつけられていた。

 スタンホープはその中で、デップとは数年来の友人だとした上で、ハードが暴行を受けたとされる5月21日、ガールフレンドと共にデップ宅を訪れたことを明かしている。デップは2人に、「アンバーが自分の元を去ろうとしている。向こうが求める条件をのまなければ、どんな卑劣な手段を使ってでも、自分に関する嘘をばらまくと脅されている」と話したという。

 米芸能情報サイト「TMZ」によれば、1980年代にデップと結婚していたロリ・アン・アリソン(Lori Anne Allison)さんもこの問題に介入。同サイトに、自分はハードの訴えを信じていなく、デップは「穏やかな人間」だと語ったという。

 ハードは、昨年2月に結婚して以降ずっとデップから身体的暴力や言葉の暴力を受けてきたと主張。さらに、デップには「薬物とアルコールの乱用の過去があるのは周知の事実」であり、デップの癇癪(かんしゃく)におびえていたと訴え、離婚と配偶者扶養料を要求していた。

 ハードは先週、目の周りにあざがある状態で出廷。TMZも、あざが残るハードの顔写真を掲載し、21日夜にデップから「iPhone(アイフォーン)」を顔に投げ付けられた直後に撮影したというハードの発言を報じていた。

 ハードが離婚申請を行った米カリフォルニア(California)州ロサンゼルス(Los Angeles)の裁判所は、数十ページに及ぶ証拠資料を確認した上で、デップに対しハードの周囲100ヤード(約91メートル)以内への接近を禁じる命令を出した。この接近禁止命令は来月17日に再検討される予定。(c)AFP/Veronika OLEKSYN