【5月29日 AFP】28日に行われたサッカー欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2015-16)で11度目の優勝を飾ったレアル・マドリード(Real Madrid)のクリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)は、勝敗を決したシュートを蹴り込んだPK戦は、単なる運試しだと語った。

 ロナウドはBTスポーツ(BT Sport)に対し、「PK戦はいつだって運試しで、何が起こるか誰にも分からない。それでも、僕らは経験値の高さを見せて、すべてを決めた。信じられないことだ。素晴らしい夜だね」とコメントした。

 延長を終えて1-1で迎えたPK戦で、アトレティコ・マドリード(Atletico de Madrid)のファンフラン(Juan Francisco Torres Belen "Juanfran")がシュートを外した直後、ロナウドは勝利を決めるPKを蹴り込んだ。レアルはこのPK戦を5-3で制した。

 レアルのジネディーヌ・ジダン(Zinedine Zidane)監督は、選手としても指揮官としてもチャンピオンズリーグを制した史上7人目の人物となった。

 レアルは2年前のチャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2013-14)決勝でも同じくアトレティコを退けて優勝を飾っているが、カルロ・アンチェロッティ(Carlo Ancelotti)元監督が率いた当時のチームで、ジダン監督はアシスタントコーチを務めていた。

 ジダン監督はbeINスポーツ(beIN Sports)に対して、「大きな成功だ。アンチェロッティは、私が監督としても(トロフィーを)掲げられることを願っていると言っていた。彼は正しかった。大きな大きな喜びだ。もう空っぽだ。とはいえ、それは良い意味でだけれどね」と語った。

 両チームの選手の多くは、足をつりながら試合を終えた。

 ロナウドは「厳しいものだ。シーズン最終盤だからね。選手の状態は整っていない。休養して欧州選手権2016(UEFA Euro 2016)に備えなくちゃならない」と続けた。

 足をつりながらもPK戦ではシュートを蹴り込んだギャレス・ベイル(Gareth Bale)は、「正直なところ今は何も感じられないんだ。けいれんしてしまってね。最高の気分だ」と語った。

「厳しかったね。延長戦では多くの選手がけいれんしていた。僕らは立ち直る力を見せ、やり遂げた。PKを蹴った後にけいれんがあった。蹴る前じゃなかったことを神に感謝する。最高だ。この気持ちは言葉にできないよ。選手はみんなすべてを出し切った。クラブもファンもここまでの道のりで素晴らしかった。僕らは優勝に値する」

 またベイルは、同都市のライバルであるアトレティコとのここ3年で2度目となる決勝で勝利したことは、格別なものだと続けた。

「それが一番大切なことなんだ。もちろん彼らは素晴らしいゲームをしていたし、当然申し訳ない気持ちも少しだけあるけれど、決勝は決勝で、勝ちにこだわらなくちゃならないんだ」

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