【5月28日 AFP】国際オリンピック委員会(IOC)は27日、2012年のロンドン五輪で採取された検体の再分析を行った結果、5競技の23人から新たに禁止薬物の陽性反応が出たことを発表した。23人は6つの国と地域の選手だが、再検査は継続中のため、違反者がさらに増える可能性もあるという。

 ロンドン五輪では265人分、2008年の北京五輪では454人分の検体が保管されているとのことで、IOCは再分析の結果、北京五輪で31選手のドーピング違反が発覚したとしていたが、この日は、同大会で新たに1人から「異常な数値」が検出されたことも明かしている。

 北京大会とロンドン大会のドーピング違反者について、IOCは近いうちに実名を公表するとみられる。ロシアではすでに、北京大会のサンプル再分析で、金メダリストを含む同国代表の14選手から陽性反応が出たという通知を、IOCから受け取ったと発表している。

 北京とロンドンの2大会で、運動能力向上薬を使用したことが発覚した選手は、8月5日に開幕するリオデジャネイロ五輪の出場を禁止される可能性が高い。(c)AFP/Eric BERNAUDEAU