【5月24日 AFP】中国で北朝鮮が運営するレストランで働いていた女性3人が、韓国への亡命を希望して脱北したことが明らかになった。韓国政府が24日、正式に発表した。1か月前にも同様の集団脱北事件が起きている。

 韓国の聯合(Yonhap)ニュースは23日、中国・陝西(Shaanxi)省西安(Xian)のレストランで働いていた20代の女性3人が、タイで韓国ソウル(Seoul)行きの便を待っていると報じた。

 越境問題を担当する韓国統一省は声明で、3人が亡命を希望していることを正式に発表したが、脱北者の安全を考慮し詳細については明らかにしていない。

 先月も、中国東部・浙江(Zhejiang)省の港湾都市、寧波(Ningbo)にある北朝鮮が運営するレストランで働いていた13人が脱北して韓国入りする事件が起き、注目を集めた。

 国際的に孤立し、貧困にあえぐ北朝鮮は、若い女性たちが歌や踊りを客に披露するレストランを国外で100店舗以上運営している。しかし、韓国の情報機関によれば、核実験や長距離ロケット発射実験をめぐって国連(UN)制裁を強化されたためにこうしたレストランの多くで売り上げが落ち込んでいた。

 北朝鮮が運営しているレストランは国連の制裁対象ではないが、韓国政府は国外にいる国民に対し、北朝鮮への外貨流入を阻止するためにこうしたレストランの利用を取りやめるよう呼び掛けていた。(c)AFP