【5月22日 AFP】イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」は21日、支持者らの士気を鼓舞することが目的とみられる新たな音声メッセージを公開し、その中で6月に始まるイスラム教の断食月「ラマダン(Ramadan)」期間中に欧米諸国に対する襲撃を行うよう呼び掛けた。

 ISのアブ・モハメド・アドナニ(Abu Mohamed al-Adnani)広報担当の声とみられる音声メッセージは21日夜、インターネット上に投稿された。

「モスル(Mosul)やシルト(Sirte)、ラッカ(Raqa)など、すべての都市をもし失ったら、われわれは敗北し、かつての状態に戻ることになるのか?」とメッセージは問いかけ、「違う。希望を失い戦う意思を失うことこそが敗北だ」と続けた。この3都市は、ISがイラク、リビア、シリアでそれぞれ拠点としている都市。

 音声は、有志連合による「2万回の空爆」でもISは壊滅していないとし、イラクやシリアでIS掃討作戦を行っている有志連合を主導する米国を、同組織を完全に打ち負かすには至っていないと、あざけるように語っている。また、今年は6月初めに始まるラマダンの期間中に、米国や欧州に対し襲撃を行うよう呼び掛けた。昨年の同時期にも、同様のメッセージが支持者らに「殉教」を呼び掛けている。

 一方、シリア北部のラッカでは20日、住民らに町を去るよう呼び掛けるビラがまかれた。対ISのラッカ奪還作戦に先立ち有志連合側が投下したとみられる。

 音声メッセージについてイスラム過激派の活動に詳しいアイマン・タミミ(Aymenn al-Tamimi)氏は、「敗北にもかかわらず戦闘を続ける考え」を強調する一方で、「ISは、支配している地域を維持する限界をより明確に認識しているようだ」と述べた。(c)AFP