【5月22日 AFP】世界最高齢の五輪金メダリストだったシャーンドル・タリッチ(Sandor Tarics、ハンガリー)氏が21日、死去した。102歳だった。ハンガリー五輪委員会(MOB)によると、最期は米サンフランシスコ(San Francisco)で息を引き取ったという。

 1913年にブダペスト(Budapest)で生まれたタリッチ氏は、ハンガリー男子水球代表の一員として1936年のベルリン五輪に出場し、金メダルを獲得した。

 若いころから数学が得意で、技師として働いていたタリッチ氏は、1948年に当時のハンガリー共産党が政権を握ると、母国を脱出してサンフランシスコに移住。その後は大学教授を務めた。

 タリッチ氏はまた、地震研究における業績、特に建物の耐震設計技術で高い評価を得た。国連(UN)の地震アドバイザーを務めていた時期もあり、米国とハンガリーの双方から勲章を授与されている。

 2011年に元自転車競技選手のアッティリオ・パヴェージ(Attilio Pavesi、イタリア)氏が100歳で死去して以来、タリッチ氏は世界最高齢の五輪金メダリストとなっていた。パヴェージ氏は1932年のロス五輪で2つの金メダルを獲得している。(c)AFP