【5月21日 AFP】2018年の平昌冬季五輪大会組織委員会の新会長に就任した李熙範(イ・ヒボム、Lee Hee-beom)氏は20日、ここまで厳しい準備状況となっている中で、今年中にスポンサー契約目標の90パーセントを確保し、大会を予定通りに開催すると誓った。

 韓国・ソウル(Seoul)で行われた会見で、元産業資源相の李氏は「時間的にも財政的にも制約があることはよく分かっているが、成功させることができると信じている」とコメントした。

 大会開催まで2年を切った中で趙亮鎬(チョ・ヤンホ、Cho Yang-Ho)前会長が突然辞任を申し出たことを受け、李氏は先週新会長に任命され、この日就任後初の会見に臨んだ。

 韓進グループ(Hanjin Group)代表の趙前会長は、建設作業の遅れと資金不足に陥っている大会の準備状況を救済する人物とみられていたが、財閥傘下の韓進海運(Hanjin Shipping)が抱える「重大な財務上の問題」を理由に辞任している。

 67歳の李氏は、大会会場を予定通りに、予算内で完成させられると自信をのぞかせた。

「もちろん、進展状況にはまったく満足はできていないが、失望することもない。年内には目標の90パーセントのスポンサー収入を確保したい」

 今年2月に行われたテストイベントはおおむね成功を収めたが、国際オリンピック委員会(IOC)の調整委員会で委員長を務めるグニラ・リンドベリ(Gunilla Lindberg)氏は、12月に行われる次回のテストイベントに向けて、やるべき仕事が多く残されていると語っている。

 李氏との共同会見に出席したリンドベリ氏は「仕事は山積です。しかしながら、IOC側としては恐れはありません。ともに過ごした時間の中で、李氏がこの危機的な運営局面で何をすべきであるかを理解していることを確信しました」と語った。(c)AFP