【5月21日 AFP】国際水泳連盟(FINA)が20日、第16回世界水泳選手権(16th FINA World Championships)で競泳女子100メートル平泳ぎを制したユリア・エフィモワ(Yuliya Efimova、ロシア)に対する出場停止処分を解除した。ロシア代表コーチが同日、明かした。

 エフィモワは、検体から禁止薬物メルドニウム(Meldonium)の陽性反応が検出されたため、今年3月に暫定の出場停止処分を受けていた。

 水泳ロシア代表のセルゲイ・コルモゴロフ(Sergei Kolmogorov)ヘッドコーチは、同国の通信社Rスポーツ(R-Sport)に対し、「暫定の出場停止処分が解除された。その情報は正式に認めることができる。FINAはエフィモワの件に関して最終決定を下さなければならない。しかしながら、すべてが正しい方向に進んでいると思う」とコメントした。

 2012年ロンドン五輪の200メートル平泳ぎで銅メダルを獲得している24歳のエフィモワは、世界反ドーピング機関(WADA)の禁止薬物リストに入る前に、医療目的でメルドニウムを摂取したことを認めていた。

 エフィモワは、2013年10月にも禁止物質のステロイド(steroid)を摂取する違反を犯したとして16か月の資格停止処分を科されており、2度目の薬物違反により競技から永久に追放される可能性もある。

 WADAは4月、メルドニウムが人体から排出されるまでどれほどの時間がかかるかがはっきりとしていないため、同薬物を摂取したスポーツ選手の処分が取り消される可能性を示していた。(c)AFP