【5月19日 AFP】スペイン1部リーグのFCバルセロナ(FC Barcelona)は18日、22日に行われるスペイン国王杯(Copa del Rey 2015-16)決勝で、カタルーニャ(Catalonia)州旗のスタジアム持ち込みを禁止した首都マドリード(Madrid)からの通達を受け、表現の自由に対する攻撃だと非難した。

 FCバルセロナとセビージャFC(Sevilla FC)が対戦する決勝は、アトレティコ・マドリード(Atletico de Madrid)の本拠地ビセンテ・カルデロン・スタジアム(Vicente Calderon Stadium)で行われる。

 しかしながら、マドリードの役人はFCバルセロナに対し、アスタラーダ(Estelada、カタルーニャ独立旗)を振ることは許されないと通達した。

 声明でFCバルセロナは、「この通達に絶対的に、全面的に同意できないとFCバルセロナは表明する。FCバルセロナは、この通達が表現の自由に対する攻撃であると見なす。各個人がそれぞれの考えや意見を抑圧なしに表現することは基本的な権利であり、この権利は世界人権宣言で認められている」と発表した。

 クラブは、スタジアムでのFCバルセロナのサポーターに対する所持品検査を強制することになるであろうこの禁止措置について、即刻再考するよう求めている。

「FCバルセロナは常識と責任感に従って行動することを呼び掛け、国王杯決勝のような試合にふさわしい良い雰囲気を作り出すことに、政府の代表に協力を求めます」

 スペイン国内にある17の自治州の一つであるカタルーニャ州は、独自の言語と習慣を持っている。しかしながら、政府に納めた税金よりも分配金が少ないという課税に対する自治権の拡大を長年求めることに業を煮やし、カタルーニャは分離主義に方向転換している。(c)AFP