【5月15日 AFP】ドイツ当局は14日、同国に昨年流入した移民・難民を収容する施設への放火が増加し、反移民の暴力に対する懸念が高まっていると明らかにした。

 ドイツ連邦刑事庁(BKA)のホルガー・ミュンヒ(Holger Muench)氏が地元紙に語ったところによると、今年に入りすでに45件の放火が発生したという。

 1月末に発表されたBKAの統計によると、ドイツが移民・難民に門戸を開き、内戦下のシリアから逃れた人々を中心に110万人が流入した昨年、亡命希望者らを収容する施設への放火は92件発生し、2014年の6件から大幅に増加した。

 ミュンヒ氏は、大規模な極右組織が放火の背後にいるという情報はないとし、大半は現場周辺に住む人物の犯行だと述べた。

 一方で同氏は、インターネット上に広がる移民・難民に対するヘイトスピーチ(憎悪表現)が、放火の引き金になっている可能性があるとして懸念を示した。(c)AFP