【5月14日 AFP】国際サッカー連盟（FIFA）は13日、セネガル人の国連（UN）外交官、ファトマ・サムラ（Fatma Samoura）氏（54）を、女性として初めて事務総長に任命した。

　FIFAのジャンニ・インファンティーノ（Gianni Infantino）会長は、メキシコ市（Mexico City）で開かれた総会で、男性が権勢を振るう組織の中で自身の右腕に、サッカー界では無名のサムラ氏を起用するサプライズ人事を発表した。

　汚職スキャンダルを過去に追いやることを目指す中行われた総会で、インファンティーノ会長は「本日の総会は、FIFAが再び軌道に乗ったことに疑惑の影がかかっていないことを明示した」とコメントした。FIFAの「再生」を誓っていたインファンティーノ会長は「ここで危機に終止符が打たれたことを、みなさんに正式にお伝えする。われわれは素晴らしい未来に目を向けている」と付け加えた。

　サムラ氏は国連で21年間にわたって人道支援に携わり、現在は国連開発計画（UNDP）でナイジェリアを拠点としている。

　インファンティーノ会長は、巨大組織を運営する能力を持つサムラ氏は事務総長に「最も適している」と評価しており、「彼女はFIFAに新風を吹き込むだろう」と語った。

　サムラ氏は、独立審査委員会による適正検査を受けた後、6月中旬にも事務総長の座に就くとみられている。

　声明でサムラ氏は「今日は私にとって素晴らしい日です。FIFAの事務総長という役職を謹んで承ります。すでにFIFA内で進行中の重要な改革に、私の管理と法令順守に関する経験を生かしていけることを期待しております」と述べている。(c)AFP