【5月10日 AFP】15-16イングランド・プレミアリーグで、レスター・シティ(Leicester City)を優勝に導いたばかりのクラウディオ・ラニエリ(Claudio Ranieri)監督は、9日付の英各紙に掲載されたコメントで、選手に対してクラブを去るのは得策ではないと助言した。

 優勝オッズ5000倍の下馬評をものともせず、クラブ創設132年にして初のプレミア制覇を成し遂げたレスターは、エバートン(Everton)を3-1で下した7日の試合後に行われたセレモニーで、トロフィーを授与された。

 そのレスターが現在直面している課題は、ジェイミー・バーディー(Jamie Vardy)、リヤド・マフレズ(Riyad Mahrez)、ヌゴロ・カンテ(N'Golo Kante)らを残留させることだが、来季の欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2016-17)を控え、ラニエリ監督は選手たちがチームに残ると確信している。

「主力全員が残留する可能性はあると感じている。チームにとって重要なのはもちろん、チャンピオンズリーグは初めての経験だから、選手たちにとっても重要なことだ」

「チームを去ることは、彼らのプラスにならない。もう1年ここで実力を上げてから、希望のクラブに行くほうが得策だ。ただ何度も話している通り、選手が私のところへ来て『監督、俺は移籍するよ』と言うなら、彼らの好きにさせて良いと思っている」

 レスターの戴冠を後押しした理由の一つには、FAカップ(FA Cup 2015-16)とキャピタル・ワン・カップ(Capital One Cup 2015-16)での早期敗退で、ラニエリ監督がリーグ戦に全力を注げたことがある。

 来季は3つの国内戦に加え、チャンピオンズリーグの試合にも臨まなければならないが、ラニエリ監督は、レスターが欧州の強豪クラブと渡り合う自信を持っている。

「このチームは、2年前にもチャンピオンシップ(2部)で優勝しているので自信はある。2部リーグ制覇も大変な仕事だ。選手たちは1年を走破した。来季は3つのカップ戦とリーグ戦が待っているので、良い戦力を補強して交代で使っていけることを願う」

「うまく戦力を入れ替えて、選手たちを休ませることがとても重要になる。(チャンピオンズリーグの)グループステージの組み合わせでは、他のチームはうちと当たりたいと思うだろう。なぜなら、レスターは欧州カップ戦初出場で、伏兵とみられているからだ。われわれは伏兵だが、危険な存在だ。伏兵は危険なチームになり得る」

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