【5月8日 AFP】シリア北部で約10か月前に何者かに拉致され、行方不明になっていた3人のスペイン人ジャーナリストが7日、解放された。スペイン政府やスペイン記者協会連盟(FAPE)が明らかにした。3人は航空機でトルコからスペインに向かう予定だという。

 さまざまなスペインメディアのために取材活動していた3人は昨年7月、戦闘の取材に当たっていたシリア北西部のアレッポ(Aleppo)で目撃されたのを最後に行方不明になっていた。

 FAPEのエルサ・ゴンサレス(Elsa Gonzalez)会長は「ホセ・マヌエル・ロペス(Jose Manuel Lopez)氏、アントニオ・パンプリエガ(Antonio Pampliega)氏、アンヘル・サストレ(Angel Sastre)氏の3人全員が解放され、(スペインへ向かって)移動中だ」と述べた。

 スペイン政府に近い情報筋がAFPに語ったところによると、3人はトルコでスペインに帰国する航空便を待っているところだという。また政府の報道官は「3人とも元気だ」と述べた。

 スペイン政府は声明で、3人の解放は「同盟国や友好国、最終段階では特にトルコやカタールの協力のおかげで実現できた」と述べた。

 FAPEのゴンザレス氏はAFPに、3人は8日、マドリード(Madrid)郊外の空軍基地に到着する予定だと述べたが、拉致実行犯に関しての詳細は明らかにしなかった。

 シリアでは日本人のフリージャーナリスト安田純平さんも行方不明になっており、3月には解放に向けて日本政府の支援を求めているとみられる映像がインターネット上に公開された。(c)AFP/Laurence BOUTREUX