【5月6日 AFP】中国・中央軍事委員会(Central Military Commission)が、軍の汚職を取り締まるため、複数の反汚職捜査チームを軍に派遣した。国営メディアが報じた。中国の習近平(Xi Jinping)国家主席は、人民解放軍(People's Liberation Army)の掌握を目指している。

 中国・国営英字紙チャイナ・デーリー(China Daily)によると、中央軍事委員会によって新たに任命された10組の反汚職捜査チームは、同委員会の15部署と人民解放軍の地方本部5か所を調査する。

 最高軍事指導機構である中央軍事委員会が、直属の反汚職捜査チームを常設するのは初めて。中央軍事委の委員長も務める習主席は、中国の権力の中心の一つである人民解放軍に対する自らの支配を強化しようとしている。匿名の情報筋が同紙に語ったところによると、今回の動きは人民解放軍の「浄化」が目的だという。

 北京(Beijing)の軍事専門家によると、これまでは、軍の地方司令部が反汚職捜査官を任命していたため、独立性に欠け、有効性が損なわれていた。就任以来、汚職撲滅に力を入れてきた習主席は、昨年11月に行われた軍事会合で、捜査官や監査官の独立性と権限を強化すると約束していた。(c)AFP