【5月6日 AFP】かつては、英国のどの通りでも見かけられた牛乳配達員。数は減りつつあるものの、活気ある牛乳配達員たちが今でも、夜明けに新鮮な牛乳の瓶を全国の玄関先まで配達している。

 スーパーマーケットの革命がこの非常に英国らしい習慣をほぼ一掃するまでは、牛乳のほとんどは玄関先に届けられていた。

 牛乳以外の商品も販売したり、インターネットを活用したりすることによって、今も残る数千人の牛乳配達員は、大事にされてきた伝統に活気を取り戻させた。

「これが大きなあと押しになって、21世紀でも生き残ることができた。未来は明るい」と、英国最大の牛乳配達会社「ミルク・アンド・モア(Milk and More)」で顧客が選ぶ「年間最優秀牛乳配達員」にノミネートされたニール・ガーナー(Neil Garner)さん(57)は話す。

 ガーナーさんは1994年から夜明けに牛乳配達車を運転し、顧客の朝食のシリアルや紅茶のために、1パイント(約半リットル)の牛乳瓶を玄関先に届けている。

「昔ほど多くの家を回ってはいないけれど、いろいろ別の商品も売っているよ」とガーナ―さんはAFPのインタビューに答えた。

 ガーナーさんが車に乗せているのはティーバッグやパン、バターといった朝食用の食品だけではない。 ジャム、クランベリージュース、ペットフードやトイレットペーパーの他、小鳥用の餌や堆肥なども扱っている。