【5月3日 AFP】4月21日に急逝した米歌手プリンス(Prince)さんの異父きょうだいだと名乗り出た女性が、巨額の遺産の一部を自分も受け取る資格があると主張していることが明らかになった。

 ダーセル・グレシャム・ジョンストン(Darcell Gresham Johnston)さんは4月29日、プリンスさんの遺産相続をめぐり米ミネソタ(Minnesota)州の裁判所に書類を提出し、自分は「利害関係人であり、遺産相続人」だと主張している。

「パープル・レイン(Purple Rain)」などの大ヒット曲で知られたプリンスさんは遺書を残しておらず、存命の子どもも親もいない。

 遺産は、ミネソタ州法に基づき、すでに判明していたきょうだい6人の間で6等分されることになるとみられていた。

 プリンスさんにとって両親を同じくする唯一のきょうだいである妹のタイカ・ネルソン(Tyka Nelson)さんは先月、5人の異父・異母きょうだい、ジョン・ネルソン(John Nelson)さん、ノリーン・ネルソン(Norrine Nelson)さん、シャロン・ネルソン(Sharon Nelson)さん、アルフレッド・ジャクソン(Alfred Jackson)さん、オマール・ベイカー(Omarr Baker)さんと共に遺産相続人の一人に挙げられていた。

 芸能情報サイト「TMZ」によれば、プリンスさんのきょうだいのうち数人はジョンストンさんの存在をわずか数日前に知ったという。ジョンストンさんの主張の正当性については、最終的には裁判所が決定する。

 プリンスさんの遺産の規模は不明だが、米芸能サイト「セレブリティーネットワース(Celebrity Net Worth)」は3億ドル(約320億円)の価値があると報じている。遺産相続人は、プリンスさんが生前に作った膨大な未発表曲も管理することになる。(c)AFP