【4月23日 AFP】急死した米歌手プリンス(Prince)さん(57)について、ミネソタ(Minnesota)州カーバー(Carvar)郡当局は22日、検視の結果、遺体に外傷などはなく自殺の可能性は低いとの見方を発表した。

 プリンスさんは21日、同州にある自宅を兼ねたスタジオ「ペイズリー・パーク(Paisley Park)」のエレベーター内で遺体で見つかった。1週間前にインフルエンザのような症状で病院に搬送されたが、その後、体調不良説を自ら否定していた。

 22日に行われた検視を受けて記者会見したカーバー郡のジム・オルソン(Jim Olson)保安官は、まだ捜査は初期段階だとしつつ「現時点では、自殺だったと考える理由はない」と述べた。

 オルソン保安官は、プリンスさんの遺体には「明白な外傷はなかった」「外傷があるということは暴力の痕跡を意味するが、それは全くなかった」と説明。さらに、プリンスさんは死亡時、スタジオ内に1人でいたことも明らかにした。

 謎めいたプリンスさんの急死の原因については、前週に鎮痛剤を過剰摂取をしたことと関連付ける報道があるが、事実関係は確認されていない。オルソン保安官は、プリンスさんがオピオイド系鎮痛剤「パーコセット(Percocet)」を服用していたとの報道について「本件は現在捜査中であり、(報道内容について)現段階で言及することはない」と述べ、コメントを拒否した。

 地元の検視当局は先に、初期的な検視結果が出るまでには数日、総合的な毒物検査結果が出るには数週間を要すると述べていた。(c)AFP