【4月16日 AFP】米国防総省のジェフ・デービス(Jeff Davis)報道官は15日、北朝鮮が同日実施したとみられている中距離ミサイルの発射は「破滅的失敗」に終わったとの見方を示した。韓国の聯合ニュース(Yonhap News)は韓国情報当局筋の話として、15日朝に発射された北朝鮮のミサイルは発射の数秒後にレーダーから消え、空中で爆発したとみられると報じていた。

 デービス報道官は、このミサイルは通常は発射試験が行われない北朝鮮東部沿岸から発射されたことから移動式のミサイルだと考えられ、米軍が調査を進めていると述べた。

 最近の情報から、北朝鮮は米領グアム(Guam)島の米軍基地を攻撃する能力があるとされている中距離弾道ミサイル「ムスダン(Musudan)」の発射試験の準備を進めているとみられていた。米国防衛当局筋は先に、北朝鮮が発射を試みたミサイルは「恐らく」ムスダンだったという見方を示していた。

 デービス報道官は、数週間前から発射の兆候が現れるテポドン(Taepodong)と異なり移動式のミサイルは短時間で発射準備ができるため発射を予測しにくいと指摘し、これが弾道ミサイル防衛に米国が投資してきた理由だと述べ、北朝鮮による今回のミサイル発射が「高高度防衛ミサイル(THAAD)」の韓国配備についての米韓協議でも考慮されるのは確実だと述べた。(c)AFP