【4月15日 AFP】インド北東部アッサム(Assam)州のカジランガ国立公園(Kaziranga National Park)で14日、英国のウィリアム王子(Prince William)とキャサリン妃(Catherine, Duchess of Cambridge)夫妻が訪問したわずか数時間後に、サイが密猟者に撃ち殺されているのが見つかった。当局者が15日明らかにした。

 カジランガ国立公園には世界のイッカクサイの3分の2が生息する。死体は森林警備隊員が見つけ、角がなくなっていた。森林管理当局の幹部はAFPの取材に「密猟者がAK47(カラシニコフ自動小銃)で大人の雄のサイを撃ち殺し、その角を持ち去った」と説明した。

 カジランガ国立公園では11日にも大人のサイが殺され、角を奪われたばかりだった。

 ウィリアム王子はこれまで野生生物の密売を繰り返し非難し、ゾウ保護活動団体の後援者となるなど密猟防止の取り組みを奨励してきた。カジランガ国立公園を訪問した際には、キャサリン妃とともにサイを密猟から守る森林警備隊員らと面会し、サイの赤ちゃんに大きな哺乳瓶で餌を与えていた。

 英テレビ局ITVは英王子夫妻の広報担当者の話として「王子夫妻は滞在中に起きたこのサイの殺害を聞き、憤っている」と伝えている。(c)AFP