【4月13日 AFP】英ロンドン(London)に住むあるドイツ人女性が始めたキャンペーン「Hug a Brit(英国人をハグしよう)」──英国の欧州連合(EU)残留か離脱かを問う国民投票が6月に予定されるなか、英国をEUに留まらせることを目的とした試みの一つだ。

 ツイッター(Twitter)などのSNSには現在、英国以外の域内のその他の国の人々から、ハッシュタグ「#hugabrit」や「#pleasedontgouk(英国、どうか行かないで)」が付けられた写真が多数投稿されている。写真は、友人や知人の英国人をハグする自身を捉えたいわゆるセルフィーで、まだどちらに投票するかを決めかねている英国人にEUに留まるよう呼びかける内容だ。

 一部投稿には「私たちEU市民は、英国の人たちにもEUに留まって欲しいのです。これは私たちからの愛なのです」とのメッセージも見られる。

 これまでに、インスタグラム(Instagram)に投稿された英バンド、パルプ(Pulp)のボーカルとして有名なジャーヴィス・コッカー(Jarvis Cocker)さんをハグするドイツ人女性ファンの写真や、英作家バージニア・ウルフ(Virginia Woolf)の像をハグする写真をツイッター(Twitter)に投稿した若い女性もいた。

 このキャンペーンは2月、ロンドンに7年間住むドイツ人女性カトリン・ロック(Katrin Lock)さんが始めたものだ。最近、急速にその動きが拡大しているとされ、英国在住の欧州移民をハグするセルフィーなども投稿されている。

 世論調査では、「離脱」派と「残留」派がほぼ五分五分となっている。そんな中、最大20%が6月23日の投票について、いまだ考えを決めかねているという。(c)AFP