【4月8日 AFP】世界各国の要人や著名人らがタックスヘイブン(租税回避地)を利用していた事実を暴露したいわゆる「パナマ文書(Panama Papers)」により、辞任に追い込まれたアイスランドのシグムンドゥル・グンロイグソン(Sigmundur Gunnlaugsson)前首相の後任として7日、シグロウル・ヨハンソン(Sigurdur Johannsson)前漁業・農業相が新首相に就任した。

 グンロイグソン首相の後任として新たに就任した前漁業・農業相のヨハンソン新首相は、来年に予定されていた総選挙を前倒して今秋に実施する。

 首都レイキャビク(Reykjavik)の大統領府で行われた就任式で、ヨハンソン首相と新内閣は、オラフル・グリムソン(Olafur Grimsson)大統領を前に宣誓を行った。

 野党は8日に不信任案投票を予定しているが、議会は同首相の進歩党(Progressive Party)と連合を組む独立党(Independence Party)とで過半数を占めているため、これを乗り切るとみられる。それでも野党は早期選挙を求めていく構えだ。

 グンロイグソン前首相は、「パナマ文書」により数百万ドル(数億円)のオフショア資産が明るみに出て非難を浴び、5日に首相を辞任。同スキャンダルによって失脚した初の政治家となった。(c)AFP