【4月7日 AFP】トルコで、国民の3分の2余りに当たる約5000万人分の個人情報がインターネット上に流出する事件があり、検察当局が6日、捜査を開始した。トルコにおける情報セキュリティーの脆弱(ぜいじゃく)さを改めて露呈する事件だ。

 ハッカーらが今週、ネット上で公開したデータベースには、大量のトルコ国民の氏名、個人番号、住所などの個人情報が含まれている。同国の人口7800万人の大半がなりすましや詐欺の被害の危険にさらされた形で、事件に関し検察当局が捜査を開始したと同国メディアは伝えている。

 データベースを公開したハッカーらは同時に、レジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)政権を痛烈に批判するメッセージを投稿していた。

 ビナリ・ユルドゥルム(Binali Yildirim)運輸海事通信相は、流出したデータは2009年以降の総選挙時に各政党が入手したものだと説明。エルドアン大統領の政敵で米国在住のイスラム教指導者フェトフッラー・ギュレン(Fethullah Gulen)師の組織が流出に関与したとの見方を示唆した。(c)AFP/Fran BLANDY