【4月5日 AFP】シリアの国営シリア・アラブ通信(SANA)は4日、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」が包囲している同国東部の空軍基地で、シリア軍に対してマスタードガスによる攻撃を仕掛け、死者が出たと報じた。

 攻撃を受けたのは、シリア東部デリゾール(Deir Ezzor)郊外の政府軍側が掌握している空軍基地。SANAは「マスタードガスが充填(じゅうてん)された複数のロケット弾で攻撃され、窒息する者もいた」としている。シリア軍兵士の正確な死者数は伝えていない。

 ISは最近、シリアおよび隣国イラクでの一連の攻撃でマスタードガスを使用している疑いが持たれている。先月9日にはイラク北部キルクーク(Kirkuk)の南に位置する町タザ(Taza)で、ISによるものとみられる化学兵器攻撃があり、子ども3人が死亡、約1500人がやけどや発疹、呼吸器の異常などの症状を訴えていた。(c)AFP