【4月5日 AFP】北朝鮮の寧辺(ニョンビョン、Yongbyon)にある核施設で、核爆弾の製造に向けたプルトニウム抽出に関わる活動が行われている可能性があることが分かった。米ジョンズ・ホプキンス大学(Johns Hopkins University)の米韓研究所(US-Korea Institute)が5日、衛星画像の分析を基に明らかにした。

 画像の分析では、放射化学実験施設を暖める蒸気プラントから煙が出ている点に注目している。この実験施設は、隣接する出力5000キロワットの原子炉から核兵器の原料となるプルトニウムを抽出するのに利用されている。

 米韓研究所の専門家らは、煙が出ているというだけでは「プルトニウムの抽出作業を進めているのか、それとも近く作業を開始するのかは判断できない」と説明。その一方で、米情報機関を統括するジェームズ・クラッパー(James Clapper)国家情報長官が先日、北朝鮮は今後数週間で原子炉の使用済み燃料棒から兵器級プルトニウム抽出できるようになるとの見通しを示したことにも言及している。(c)AFP