【4月2日 AFP】世界フィギュアスケート選手権(ISU World Figure Skating Championships 2016)は1日、米ボストン(Boston)で男子シングル・フリースケーティング(FS)が行われ、ハビエル・フェルナンデス (Javier Fernandez、スペイン)が素晴らしい演技で216.41点を記録し、合計314.93点で大会連覇を果たした。

 一方、2014年大会覇者の羽生結弦(Yuzuru Hanyu)は、ショートプログラム(SP)でフェルナンデスに大差をつけていたものの、この日はミスが続いて184.61点にとどまり、合計295.17点で銀メダルに終わった。

 フェルナンデスは映画『野郎どもと女たち(Guys and Dolls)』でフランク・シナトラ(Frank Sinatra)が歌う『Luck be a Lady』の曲に乗せ、3つの4回転ジャンプを危なげなく成功させると、米ボストン(Boston)のTDガーデン(TD Garden)は大きな歓声に包まれた。

「今夜、幸運の女神となれ」という歌詞に合わせ、幸運を呼び込むサイコロを投げる演技を披露し、2014年にソチ冬季五輪と世界選手権を制した羽生を抑えて大会連覇を達成したフェルナンデスは、「『優勝のチャンスはある。完璧にプログラムを滑らなくては』と自分に言い聞かせていた」と語った。

 フェルナンデスはまた、腫れたかかとの痛みで大会連覇が危うい状況だったことを明かし、「故障を抱え、この数か月は簡単な毎日ではなかった。昨日も今朝も練習はできなかった。今日は医療室に行き、スケートがきちんと滑れるように、あらゆる治療を受けていた」と述べた。

「人生で最高のプログラムを滑る機会を得られたのに、簡単ではなかった。気持ちを切り替え、とにかく完璧を目指した」